『まわりの人と比べたがる心理』について

遅ればせながら、皆様、新年明けましておめでとうございます。

本年もどうぞよろしくおねがい致します。

 

カウンセラー鑑定士の諒です。

 

さて、今日は「まわりの人と比べたがる心理」についてご紹介いたします。

 

人は、無意識に立場の近い人と自分を比較しています。自分自身をより客観的に評価したり、まわりと比べて自分が変ではないことを確認して、安心したりするためです。

これを「社会的比較理論」と呼んでいます。なので、テレビに登場するようなモデルや趣味や社会的地位がまったく違う人など、自分とはあまりにも異なる立場やかけ離れた人と比べることはあまりありません。

この社会的比較には、実はどう比較するかによって、そのときのその人の心の状態が表れます。

比較には、2種類あり、自分より上の相手と比較する「上方比較」と、下の相手と比較する「下方比較」があります。

「あの人はすごいな。あんなふうになりたい」などと思うのは上方比較、「あの人よりはマシ」などと思うのは下方比較です。

向上心をもって自分を高めようと努力している人は上方比較をすることが多く、自信や向上心が低下している人は下方比較することが多いとされています。

 

前向きに生きるには、常に上方比較をするほうがよいように思えますが、そうとも限りません。あまりに上の立場の人と比較し続けると、自分との差を感じてつらくなってしまうこともあります。また、気持ちやプライドが傷ついているときは、自分より下の人を意識することで、気持ちが回復しやすいこともわかっています。

もし、落ち込んでいる人を励ましたいなら、相手と同じかそれ以上の不幸なエピソードを披露するのも手です。相手は自然と下方比較して、元気づけることにつながることも多いです。

たとえば、こういう事例があります。

インフルエンザにかかってなんとか5日で回復しましたが、「体力が落ちたな」と少し嘆いている70代の女性がいました。そんな女性に「若い主婦の方でインフルエンザから回復するのに1週間以上かかる場合も多いことを考えると、すごい回復力ですよ!」と声をかけてあげると、「そうなのかい?」と言いながら、その70代の女性は嬉しそうにしていました。

 

ただ、「比較も使いよう」で、特に子育てなどで子供に対しての発言でついうっかり言ってしまう言い方には要注意です。

たとえば、「〇〇ちゃんはできるのに!」と責め言葉として比較を使ってしまうと本来、子どもは“やりたがり屋”なのにも関わらず、自己肯定感が低くなってしまいます。

つまり、子どものやる気が育たなくなります。

なので、大人同士でも言えることですが、違うことが多い環境や条件を考慮に入れないで安易に責め言葉として比較を使わないほうがいいように思います。

 

一人で生きているように見える人でも、実際は何らかの社会集団に属して生活することから逃れられないので、比較はどうしてもつきまとってきます。

ただ、比較ということから生じる「ライバル」という関係は、ちょっと努力すれば追い越したりできるというお互い成長し合ういい刺激になる関係ともいえます。

なので、いかに比較を人間的成長と結びつけて考えることができるのかというのがポイントにはなるかと思います。

 

 

 

さて、いかがでしたでしょうか。

 

それでは、ぴかれすくでお待ちしております。