『自己説得法』について=諒
みなさま、お疲れ様です。
カウンセラー鑑定士の諒です。
もうあと数日で8月となる、熱中症に要注意のまだまだ夏真っ盛りの気候の今日このごろですが、みなさまはいかがお過ごしでしょうか。
さて、今日も日常場面で役立ちそうな心理効果・行動の仕方をご紹介していきます。
『自己説得法』について
セールスマンや販売員のお客様に対しての対応を聞いていると、その上手さに感心してしまうことがあります。
たとえば、デパートの洋服売り場でシーズン物のカジュアルなパンツ(スラックス)を物色していたお客様がいたとしましょう。気に入った柄のパンツを引っ張り出して腰に当てた途端、スーッと販売員がすり寄ってきて言います。
販売員「お客様、こちらに目がお留まりですか。さすが、お目が高い!この冬の当社一押しの新製品なんです。お客様がお手に取ったのは、なぜでございますか?」
お客「なぜって、この柄がとても気に入ったからかな」
販売員「ありがとうございます!柄が気に入ったからでございますね。私は素材のさわりごこちはいいと思いますが、お客様はどう思われますか?」
お客「(パンツを触りながら)確かに、さわりごこちもいいですね」
お客様が製品の良さを自ら説明しだすことになりました。
あとは立て板に水で、「今回は価格的にも
…」と押しまくられて、気が付くとお客様は試着室の鏡の前に立っていることになります。
このように、
相手から質問形式で尋ねられると、自分のほうから理由を考えてしまうという人間心理を突いた説得法のことを『自己説得法』といいます。
人は強引に押し付けられると反発したくなり、騙されているんじゃないかと警戒心を抱くものです。ところが、この説得法では自らが納得する答えを探して、説明してしまうのです。「自己説得」には、相手から強要されたという印象がまったくありませんから、やり取りをしているうちに、次第にその製品に対する愛着心までわいてくることもあります。
ただ、この説得法の注意点は、ある程度その対象について、興味を抱いている場合じゃないと効果が低いということです。
先ほどの例でいうと、カジュアルなパンツを物色しておらず、ただ、店内をぶらついているお客様に対して、自己説得法を意識して話しかけても効果が薄いです。
さて、いかがでしたでしょうか。
それでは、ぴかれすくでお待ちしております。